NTi Audio XL2用の新しい測定用マイクロホンM2340

新しい測定用マイクロホンM2340はM2230をさらに発展させた製品で、XL2アナライザ用としてClass 1測定用マイクロホンに適合します。加えてM2340はセルフテスト機能を装備しており、M2230よりも消費電力が大幅に少なくなっています。

システムセルフテスト(CIC)

スタンドアローンのリモート制御された騒音監視ステーションは、一般的に長期の騒音レベル監視に使用されます。そして時間の経過とともに、暴風雨や動物の攻撃などにより測定用マイクロホンがダメージを受ける可能性が出てきます。

新しいM2340測定用マイクロホンでは、セルフテスト(Charge Injection Check – CIC)によりシステムが正常に動作しているか定期的にリモートで確認し、そのデータを検証および記録できるようになりました。

システムセルフテスト(CIC)の構成図

M2340で採用されたMA230マイクロホンプリアンプは、基本周波数46.9 Hzと375 Hzの2種類の方形波信号を発振します。このテスト信号は、これらの方形波信号の高調波を含む20 kHzまでの周波数帯域をカバーしています。マイクロホンの信号発振は、自動センサー検出機能ASD(Automatic Sensor Detection)のデータリンクを経由してコントロールされます。

テスト信号はMA230プリアンプの入力に対して容量結合され、マイクロホンカプセルの静電容量によって減衰されます。一連の検証を開始する前に、リファレンスとしてのスペクトルレベルを記録します。これにより後の測定値をこのリファレンスと比較できます。マイクロホンカプセルが破損すると、この静電容量が変わり、マイクロホンレベル信号も変化します。そして、プリアンプでデジタル化された信号は、接続ケーブル、測定器の入力段を経由して検証されます。

XL2にオプションのリモート測定インターフェースをインストールすることにより、M2340をコントロールするすべてのコマンドが利用できるようになります。そして測定された値もクエリできます。一方、NoiseScoutなどのモニタリングシステムでは、リファレンススペクトルの記録、定期的な検証、大幅なレベルやエラーが発生した場合の警告が可能です。

電力消費を大幅に低減

ローノイズ回路はインピーダンスが低いため、より多くの電力を消費します。したがって、電力消費とローノイズの関係は常に妥協点が求められており、新しいM2340では非常にうまくバランスがとれています。M2230と比較した場合、消費電流は66%低い0.8 mAに抑えられています。一方でノイズフロアは1 dBだけ上昇しましたが、最大音圧レベルが1 dB高くなりました。これにより、M2340は長期にわたる測定が要求される騒音監視ステーションなどの省電力アプリケーションに最適です。

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