NTi Audio TalkBoxに新たなテスト信号を搭載 (教育現場向け)

教育現場において講話者の音声がクリアに聴こえるかどうかは非常に重要な要素です。ノイズコンサルタント協会(ANC: Association of Noise Consultants)では教室で先生が話す通常の音声レベル(66.5 dB)を一般的な会話の音声よりも高い値に設定しています。NTi Audioでは、TalkBoxの音声明瞭度テスト用信号にこの音圧レベル66.5 dBを追加しました。全てのTalkBoxユーザーの方々が無償でアップグレードできます。

教室では窓、壁、天井、テーブルといった凹凸がない表面に、話者が発した言葉が反射します。こうした固い表面は残響の原因になり音声明瞭度が下がってしまうので、生徒は先生が発した言葉により集中しなければなりません。このようなことが長時間に渡ると、生徒が疲れてしまい勉強への意欲を落としかねません。そのためどの学校でも教室での優良な音声明瞭度が求められるのです。

XL2とTalkBoxによる音声明瞭度測定
NTi AudioのTalkBoxとXL2サウンドレベルメータを組み合わせると、教育現場向けに素早く信頼性のある音声明瞭度の測定システムが形成されます。TalkBoxは先生の声をシミュレートする音源となります。TalkBoxを教室内の教壇に設置し、IEC 60268-16に準拠したテスト信号を出力します。生徒側の机(数か所)では、XL2を0から1(1が最良)の範囲でSTI値を測定します。この測定結果から先生が話している音声の明瞭度がわかります。イギリスにおける学校施設の音環境基準BB93ガイダンスでは、STI値は最低0.60が要求されます。

STIPAテスト信号60および66.5 dBに対応
音声明瞭度を測定する際に話すレベルは、聞き手までの距離が1m(例:生徒同士が会話する)の場合、60 dBを標準としています。一方、ANCでは先生が一般的に話す平均レベルを66.5 dBとしています。先生は生徒により聴こえるよう大きな声で話します。そのためNTi Audio TalkBoxには、音声明瞭度を測定する際のSTIPAテスト信号に66.5 dBが追加装備されました。さらにチェック用として、ピンクノイズや人の声などのテスト信号も内蔵されています。

TalkBoxの高品質なテスト信号

TalkBoxは、STI-PAテスト信号とメッセージについて、60 dBA @ 1m IEC60268-16規格に準拠して送話をシミュレートします。さらに、サイン波、ピンクノイズ、ホワイトノイズ、ポラリティ、ディレイといった幅広いテスト信号を出力します。TalkBoxは人の頭ほどのサイズでソリッドステートジェネレータを内蔵しています。さらに内部アンプとスピーカーを通して、適切な周波数レスポンスでベストパフォーマンスなSTIPAテスト信号を再生します。初期設定の各種テスト信号とは別に、ユーザー自身でテスト信号を用意し、必要とされるテストアプリケーションに使用できます。TalkBoxは信頼性のある測定結果が得られるよう最新の品質基準で設計されています。TalkBoxのテスト信号は特性に優れ、周波数レンジ100 Hzから10 kHzにおいてフラットかつ低歪みで信号出力します。これにより、再現性および精度の高い音声明瞭度STIテストが保障されます。

製品登録により、全てのTalkBoxユーザーが教育現場向けの新しいテスト信号66.5 dBを無償でダウンロードでき、XL2サウンドレベルメータの音声明瞭度測定機能を拡張できます。

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