NTi Audio スピーカー測定用システムパッケージ
スピーカー測定用システムパッケージ
NTi Audioのマニュアルとオートマチック測定のどちらにも対応できるコンパクトなスピーカー測定用システムパッケージです。
システムを構成するハードウェアは、FX100オーディオアナライザと新発売の拡張モジュールFX-SIPスピーカーインピーダンスです。外部パワーアンプが不要になり、操作性が向上すると共に校正や精度が管理しやすくなります。
後はM2010測定用マイクロホンをアナライザ入力に接続するだけでスピーカー測定システムは完成です。
測定量よりソフトウェアを選択できます。例えば大規模な生産工程向けにはRT-Speakerプレミア、マニュアル測定で対応できる小規模な生産工程、研究開発、サービス向けにはRT-Speaker/スタンダードが適しています。どちらのパッケージにおいても、スピーカーテストの主要なパラメータと共に、NTi Audio独自のPure Sound ™ テクノロジーによるRub & Buzz解析を実施できます。
室内空調の騒音評価
オフィスや工場に設置されている空調システムの騒音は、その室内に居るオフィスワーカーや工場内の現場作業員にとって不快に感じられることがあります。このような室内騒音を客観的に評価する際にNoise Curveが使用されます。
ISO、ANSI、ASA等の国際標準化機構は、室内騒音を客観的に評価する指標の必要性から、それぞれが様々なNoise Curveを規定しています。
建築設計や法令の多くは、室内騒音が空室の状態で一定の値を超えないよう規定しています。
Noise Curveとは?
室内騒音を測定する際には、可聴周波数帯域が測定対象とされます。図1は、あるオフィスで測定された室内騒音の周波数スペクトルです。このスペクトルから分かることは、63Hz付近の音圧レベル約48dBが最も高く、他の帯域ではこの値以下となっています。
この周波数スペクトルにおいて、最も高い48dBを評価に適用するのは単純すぎます。人の聴覚は周波数帯域により感度が異なり、低音域はうるさく感じない一方で高音域ではよりうるさく感じます。室内騒音はこうした人の聴覚を加味して評価します。図2ではNoise Curveと呼ばれる等感度曲線で人の聴覚を補正しています。尚、図2はNoise Criteria(NC) NC-2008規格の曲線です。
上の図で測定されたスペクトルは、全ての帯域でNC-45より低くなっています。これにより室内騒音はNC-45と評価されます。
下の表は室内用途別に推奨されるNC値が提示されています。
図2の結果はオフィスの推奨要件を満たしていませんが、周波数スペクトルから8kHz付近の騒音レベルを減衰させることで、最終的にオフィスで推奨されるNC値を達成できることが分かります。
XL2オーディオ&アコースティックアナライザによるNC値測定
XL2はハンドヘルド型の音響測定ツールです。ボタンを押すだけでNC値を測定することができ、測定データを内蔵のSDカードに保存できます。
XL2はオフィスや工場でのNC値測定に広範囲なユーザーの方々に使用される一方、低いNC値測定が要求される、コンサートホールやスタジオにおいても音響コンサルタントの方々の要求に応えます。
技術的補足
NC値測定にはXL2にスペクトラムリミット・オプションの追加が必要です。さらに様々な室内騒音の測定規格に対応しており、測定後に必要とされる規格でレポートを作成することができます。測定画面には16 Hzから8 kHzの周波数スペクトルが表示されており、基準値に影響を与えている低減させるべき主要な周波数帯域が分かります。
RNC値の場合、例えばファンによる低い周波数帯域における空気の大きな波や変動を反映させます。
さらにRNC値では、測定規格に対応して100msごとにオクターブバンド音圧レベルを測定します。測定時間は最短で20秒です。
NC-2008、NC-1995規格のNC値の場合、SIL値(speech interference level)が、オクターブバンド500 Hz、1000 Hz、2000 Hz、4000 Hzにおける音圧レベルを平均して計算されます。
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