TASCAM TM-AR1 アコースティックコントロールフィルター

マイクを使ったレコーディングでは、音源からマイクに直接入る「直接音」と、音源から出た後部屋の壁面や天井で反射して戻ってきた後にマイクに入る「反射音」の2種類が録音されます。自宅とレコーディングスタジオではこの反射音の音質が大きく異なるため、同じセッティングで録音しても異なる音が録音されます。緻密な音響設計が施されたレコーディングスタジオでは良い反射音が得られ、これがそのスタジオの音の特徴となります。

一方で自宅は良い反射音を得ることが非常に難しい環境です。反射音の音質が悪い場合は、録音後に音が前に出にくい、リバーブなどの残響処理がしにくいといった弊害が出てしまいます。特に近年はDAWを用いて録音後に様々な編集やエフェクトを施すことは多いため、使いやすい音質で録音しておくことは非常に重要です。部屋の音響特性をルームアコースティックと呼びますが、良いルームアコースティックが得られない場合は、いかにドライな音質で録音しておくかが重要になります。

アコースティックコントロールフィルターTM-AR1は、マイクに入らずに通過した音を吸収し反射音を減らすだけでなく、反射してきた音がマイクに入ることを防ぎます。結果、直接音を中心とした音質になり、録音後の加工がしやすいドライな音質を得ることができます。使い方は、マイクの周囲に設置するだけと非常に簡単。ボーカルレコーディングを中心に、管楽器やアコースティックギターのレコーディングなど、リードパートの録音で非常に有効です。手間をかけることなくDAW環境で使いやすいドライな音質を得ることができます。

ボーカルレコーディング

ボーカルトラックは楽曲の中でもメインパートとなるため、他のパートよりもクリアな音質にしておく必要があります。音が前に出ない要因は良くない反射音が混ざることで位相特性が悪化することによりますが、ドライな音質にすることで位相特性が良くなり、音が前に出てくる効果が得られます。また、リバーブやディレイなどの空間系エフェクトの効果もはっきりしてきます。

アコースティックギターレコーディング

アコースティックギター、特に楽曲の中のひとつのパートとしてアコースティックギターをレコーディングする場合は、適度に情報量を抑えた音質が適しています。このような場合は、マイクを1本にした上で、TM-AR1を立てることで音の情報量が減り、ミキシング時に使いやすい音質を得ることができます。

管楽器レコーディング

サックスやトランペットがリード楽器となる場合もボーカル録音同様です。よりシンプルなセッティングを好む場合は、iXRとiPadを使用した環境がお勧めです。iXRはUS-2×2同様に低ノイズのUltra-HDDAマイクプリアンプを搭載しています。

主な特徴

  • 吸音材により直接音以外がマイクに入ることを防ぎ、自宅録音でも収録音をドライな音質に
  • 折り畳み構造により収納に便利なだけでなく、演奏方法に合わせた設置が可能
  • 2つの方法でマイクスタンドへの取り付けが可能(マイクスタンド別売り)
  • マイクの位置を変更できるスライドバー
  • マイクの大きさに合わせて選択できる2種類のサポートバー
  • 5/8~3/8変換アダプター付属

※セット内容以外の写真に写っている機器類は付属しません。

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